最も確実な避妊手術です。正式の医学名称は両側精管結紮(けっさつ)術といいます。
精子の通り道である精管を切断してしばる手術です。
精子を造る睾丸(精巣)と精液の貯蔵庫である精嚢腺(せいのうせん)や前立腺をつないでいる管が精管です。
この管をカットすることで精嚢腺には精子が貯蔵されなくなり、射精した精液には精子が存在しない状態になります。
パイプカットをしても精液は出ますのでご心配は不要です。
触診で精索の中から直径2mmの精管を見つけ出し、結紮(けっさく)して切断します。
この見つけ出す技術は熟練した泌尿器科専門医ならではの仕事になります。
手術当日は小さいガーゼを傷口にあてます。翌日にはガーゼを除去してシャワーを浴びてもかまいません。1週間ほど経過すれば湯船に浸かる入浴も可能です。吸収糸で縫合するので抜糸に来院していただく必要はありません。
性生活は、陰嚢部位に強い腫れが生じていなければ可能ですが、精液検査を行い、精子がいなくなっているのを確認するまでは避妊が必要です。
パイプカットしたての時は、まだ精嚢に精子が残留しているので避妊が必要です。手術後、射精を最低10回程度した上で、精液を持参していただき、精液検査を行います。精子がいない状態が確認できれば避妊の必要がなくなります。