勃起時にペニスが曲がるケースがあります。いわゆる屈曲ペニスと呼ばれます。
屈曲することで性交時に挿入困難が生じたり、パートナーが苦痛を覚えるなど深刻な悩みを持ちます。多くの方はいくつもの泌尿科医の診察を受けたものの、「性交時に工夫すればよい」といったアドバイスをされるだけで、治療の対象としないケースが多いのです。
屈曲ペニスの治療は、陰茎海綿体白膜を切開して、その白膜を縫縮することで曲がりを改善します。横に曲がる場合は、片方の白膜、下に曲がる場合は、両側の白膜を処置します。
包皮環状切開します。
次に、包皮下のコーレス筋膜を切開します。
さらに、現れたバック筋膜を縦切開をした後、陰茎海綿体白膜を10〜15mm離して2箇所横切開します。
切開された陰茎海綿体白膜を縫縮することで、屈曲した部分が縮まります。
以後、切開したところを縫合します。
「美容形成外科的ペニス形成術」(高橋金男著)より
高度な尿道下裂症例では、幼少時に発見されて形成手術されますが、軽度な症例では、立位排尿が可能ですし、性交においても特に問題がないので、成人になっ て包茎手術の希望や泌尿器疾患の治療のため来院され、偶然発見される場合があります。包皮によって尿道を作成しますので、包茎手術を先にされてしまうと以 後尿道を作るのが困難になります。
手術法
このような症例では、尿道形成とともに包皮環状切開を行います。
カテーテルは前部尿道内に留置し、亀頭に糸で固定します。
2〜3日後に抜去して、排尿を確認しますが、特に入院する必要はありません。
「美容形成外科的ペニス形成術」(高橋金男著)より
偽睾丸挿入・・・精巣が外部からの強い衝撃によって出血性壊死を起こした場合や、精巣が捻転して壊死を起こした場合があります。あるいは、精巣腫瘍で摘出したり、停留精巣を放置して精巣が萎縮した場合もあります。このように何らかの原因で片方の精巣が除去され見た目のバランスが気になる場合は、シリコンのボールを陰嚢内に挿入します。
睾丸摘出・・・性同一性障害の人の場合は、男性外性器・内性器そのものに嫌悪感を感じるものです。特に、男性内性器である睾丸から男性ホルモンの分泌が維持されていると大量の女性ホルモンを投与されても外形の女性化が発現しにくい場合があります。睾丸摘出によって女性ホルモンの投与量を減少できます。手術は、仙骨硬膜外麻酔下で15分程で終了します。1時間程休憩していただいてから帰宅できます。
海綿体の中に芯を植え込む手術です。ペニスには海綿体が2本ありますので、2本のシリコンバーを挿入します。それによって見た目が長くなります。また、勃起時の固さを増すことができるため勃起不全の方にも行います。
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